なないろ食堂

●子どもたちや参加者の大人だけでなく、スタッフも一緒のテーブルを囲み、親戚のあつまりのような空間で、おしゃべりしながら、夕ご飯を食べています。

 

食べたいときに、食べたいものを、食べたい分だけ、食べられる。それが許されるというだけで、なんだか特別な時間、空間になるような気がしています。学校や家庭などだと、いろいろ制約がありますから、それをかなえることは現実的ではありません。現在の月1回開催、参加者30名弱という状況だからこそ、実現できる特別感を大切にしたいと思っています。

 

何度も何度もおかわりする子、ごはんしか食べない子、 あそびが楽しくて、なかなか食事する気にならない子、食べるタイミングや食べる量も選ぶメニューも、それぞれのペースで、のびやかにおいしくいただきます。子どもたちが居心地のよさを感じ、次になないろがある日を楽しみにしてくれる場所にしていくことを大切にしています。

 

●市内の農家さんからいただいた野菜や果物、提供していただいた調味料や食材を活かして、保育園の元調理師さんが中心となって、調理しています。子どもだけではなく、大人にも楽しんでほしい!季節感もほしい!みんなが楽しめるように、毎回工夫を重ねています。飛び入りの一品差入れもあったりして、バラエティー豊かなメニューが揃っています。

 

 

●食事時間の前後に1時間ずつ、一緒に過ごせる時間を設けています。

 

少しずつ、来たらまず2階で宿題をしてから遊ぶ雰囲気ができてきました。(そういう決まりは設けていませんが、徐々にそんなムードになってきました。)

一緒に宿題を見てくれる大人がいると、勉強もはかどるのでしょうか。宿題を終わらせたら、ぴゅーっと遊びの輪に入っていきます。

中学生は、食後も1時間ほど勉強してから、帰っていきます。

 

遊んで学んで、食べておしゃべりして、毎回数時間を過ごしている中で、参加者同士のやりとりも自然と増え、スタッフも食事を出すことだけに専念せず、コミュニケーションをとることを意識して、子どもたちと関わるようにしていますので、田舎の親戚のあつまりのような雰囲気になってきています。

 

●大学生ボランティアも参加しています。宿題を見たり、子どもたちと一緒にオセロや工作をしたり、近所のお姉さん、お兄さんのように過ごしています。

 

●配膳や受付など、大人のお手伝いをしたがる子どももいます。大人と堂々と話したり、カンパを受け取ったり、しっかり役割を果たせて大人たちに認められ、本人も満足気です。

 

子どもたちもなないろの一員として、ただ食事して遊ぶだけではなく、一歩踏み込んで、子ども自身が動いて工夫できる余地を残しておきたいと考えています。例えば、最近は、盛りつけの最後のひと手間を、子どもたちと一緒に作業するのが、定番となりつつあります。ゼリーを容器から出す、果物を盛り付けるなど、わいわい声をかけ合いながら、子どもも大人も一緒に楽しく準備しています。